80.湯築城
日本100名城基本情報
住所 | 愛媛県松山市道後公園 |
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電話 | 089-941-1480(湯築城資料館管理事務所) |
築城年 | 1335年 |
営業情報
開館時間 | 9:00~17:00 |
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入場料 | 無料 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
1. 湯築城の概要・歴史
湯築城は愛媛県松山市道後公園にあった中世の城郭で、日本100名城80番に選定されています。建武2年(1335年)前後に伊予国の守護であった河野通盛によって築城され、河野氏の居城として約250年間使用されました。天正13年(1585年)に豊臣秀吉の四国征伐により河野氏が降伏し、その後福島正則が入城しましたが、天正15年(1587年)に廃城となりました。
2. 築城主と城主の変遷
湯築城は河野通盛によって築城されました。河野氏は風早郡河野郷を本拠としていた一族で、源平合戦で源氏方についた河野通信の功績により鎌倉幕府の御家人として伊予国を任されました。戦国期の天文4年(1535年)頃には河野通直が外堀を造成し現在の形を完成させました。天正13年(1585年)、豊臣秀吉の四国征伐で小早川隆景に降伏し、その後福島正則が入城しましたが短期間で廃城となりました。
3. 城の構造と特徴
湯築城は直径約350メートルのほぼ円形状で、中央部は高さ30メートル程度の丘陵地となっている平山城です。近世城郭のような石垣や天守はなく、地形を利用して築かれた中世城郭の特徴を持ちます。外周は外堀で囲まれ、丘陵部を取り巻くように内堀が巡っています。二重の堀と土塁を巡らせた構造で、土塁や堀などの遺構が良好な状態で現存しています。
4. 見どころとハイライト
湯築城跡の最大の見どころは、発掘調査に基づいて復元された武家屋敷です。2棟の武家屋敷では当時の生活の様子や調度品が再現され、中世の武家社会の文化を体感できます。また、全国でも珍しい土塁展示室では土塁の断面が見学でき、築造過程を理解できます。丘陵頂上の展望台からは松山平野を一望でき、春には約300本の桜が咲く花見の名所としても親しまれています。
5. 現在の状況と整備
湯築城跡は現在、面積約8.5ヘクタールの道後公園として整備されています。平成14年(2002年)に国の史跡に指定され、平成18年(2006年)に日本100名城に選定されました。昭和63年(1988年)から発掘調査が開始され、平成10年(1998年)から平成13年(2001年)にかけて武家屋敷や土塀の復元などの整備が行われました。現在は県立都市公園として地元住民や観光客の憩いの場となっています。
6. 湯築城資料館
道後公園内にある湯築城資料館では、発掘調査で発見された出土品や湯築城と河野氏の歴史を紹介しています。入館料は無料で、開館時間は9:00~17:00、休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)です。館内では武士たちの生活についてパネルや映像を用いて詳しく解説しており、日本100名城スタンプも設置されています。ボランティアガイドによる解説サービスも利用できます。
7. アクセス方法
湯築城へのアクセスは、JR松山駅から伊予鉄道市内電車「道後温泉行き」で約20分、「道後公園停留場」下車徒歩約1分です。伊予鉄道「道後温泉」駅からも徒歩約5分でアクセス可能です。車の場合は道後公園駐車場を利用できます。道後温泉街からも近く、温泉観光と合わせて訪問するのに便利な立地です。
8. 日本100名城スタンプ・御城印
日本100名城スタンプは湯築城資料館に設置されています。開館日は館内で、休館日は資料館玄関外で24時間押印可能です。御城印は湯築城資料館で300円で販売されており、河野氏の家紋「折敷に三文字紋」と湯築城跡から出土した猫の足跡がついた土師質土器のデザインが特徴的です。開館時間内の購入となりますので注意が必要です。
9. 周辺観光スポット
湯築城跡がある道後地区は、日本最古の温泉として知られる道後温泉の中心地です。道後温泉本館や道後温泉椿の湯など、歴史ある温泉施設が徒歩圏内にあります。また、松山出身の俳人・正岡子規の記念館である子規記念博物館も公園内にあります。道後商店街では土産物や地元グルメを楽しむことができ、坊っちゃん列車の乗車も可能です。
10. 見学のポイント・注意事項
湯築城跡の見学では、まず湯築城資料館で基本知識を得てから遺構を巡ると理解が深まります。武家屋敷内の展示や土塁展示室は必見です。展望台への登山道は整備されており、約10分で頂上に到達できます。春の桜シーズンは特に美しく、夜間のライトアップも実施されます。道後温泉観光と合わせて半日程度の見学時間を確保することをお勧めします。
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湯築城資料館玄関外(休館日)