66.津和野城

66.津和野城

日本100名城

基本情報

住所 〒699-5605 島根県鹿足郡津和野町後田イ477
電話 0856-72-0376(津和野城跡観光リフト)
築城年 1295年(永仁3年)

営業情報

開館時間 常時開放(リフト9:00~16:30)
入場料 城跡無料(リフト:大人450円、小人225円)
休館日 年中無休(リフト:12月~2月の平日運休)

1. 津和野城の概要と歴史的意義

津和野城は島根県鹿足郡津和野町にある日本100名城66番の山城です。標高367メートルの霊亀山に築かれ、「山陰の小京都」として親しまれる津和野の城下町を見下ろす天空の城として知られています。永仁3年(1295年)に吉見頼行によって築城が開始され、息子の頼直の代の正中元年(1324年)に完成したため、2024年には築城700周年を迎えました。約700年にわたって吉見氏、坂崎氏、亀井氏の居城として山陰地方の政治・軍事の要衝を担い、現在は国指定史跡として優れた石垣遺構を残す日本屈指の山城として高く評価されています。

2. 吉見氏時代の中世山城から近世城郭への変遷

津和野城の歴史は、鎌倉時代末期に地頭として石見国に赴任した吉見頼行から始まります。当初は三本松城または一本松城と呼ばれ、山陰と山陽を結ぶ要衝の地として重要な役割を果たしました。吉見氏14代・319年間の居城として繁栄しましたが、関ヶ原の戦い後の慶長6年(1601年)に坂崎直盛が入城し、近世城郭への大改修を実施。石垣による要塞化と三重天守の建設により、中世山城から近世城郭への劇的な変貌を遂げました。元和3年(1617年)には亀井政矩が入封し、以降11代・225年間にわたって津和野藩亀井氏の居城として明治維新まで続きました。

3. 山城の構造と防御システム

津和野城は標高367メートルの霊亀山の山頂に本城を置き、北側約200メートルの位置に出丸(織部丸)を配した一城別郭の山城です。三方を津和野川に囲まれた天然の要害で、全山にわたって88か所もの空堀が掘られた堅固な防御システムを誇りました。主郭部は本丸、二の丸、三の丸から構成され、特に人質郭の高石垣は城内最高の約10メートルを誇ります。中世の縄張りは南北2キロメートルにも及び、中荒城や南出丸などの支城も含めた総合的な防御体系を構築。近世山城としても日本最大級の規模を誇る壮大な山城として知られています。

4. 主要な見どころと石垣遺構

城内には数多くの見どころが点在しています。最高所の三十間台からは津和野の城下町と標高907メートルの青野山を一望でき、絶景スポットとして人気です。二の丸にある天守台跡には、かつて坂崎氏時代に建てられた三重天守の基礎である巨大な石垣が残り、石英閃緑岩を用いた重厚な造りが印象的です。人質郭の高石垣は城内で最も高く、約10メートルの威容を誇ります。東門、西門、南門の各虎口には櫓が配置され、特に東門は大手門として三段の石垣で厳重に守備されていました。現在も残る石垣群は山陰地方で比類なき規模を誇り、城郭建築の粋を集めた名城として評価されています。

5. 観光リフトと登城ルート

津和野城への登城には複数のルートがありますが、最も一般的なのは津和野城跡観光リフトの利用です。太皷谷稲成神社からリフトで山中腹まで登り(約5分)、そこから徒歩約20分で本丸に到達できます。リフトは昭和46年(1971年)に開通し、延長330メートルのコースで津和野観光のシンボルとなっています。徒歩での登城も可能で、中国自然歩道として太皷谷稲成神社下や鷲原八幡宮からのルート、城山大手登城路として津和野高校寮裏からのルートが整備されています。いずれのルートも山上からの絶景を楽しめ、四季を通じて異なる表情を見せる自然豊かな登城体験を提供しています。

6. 日本100名城スタンプと御城印情報

日本100名城のスタンプは、津和野城跡観光リフトのリフト茶屋に設置されています。営業時間は9:00~16:30で、12月~2月の平日はリフトが運休となりますが、スタンプは押印可能です。御城印は太皷谷稲成神社と津和野城跡観光リフトで販売されており、木目調の紙面に歴代城主である吉見氏・坂崎氏・亀井氏の家紋が描かれた趣あるデザインです。通常の「津和野城ver」と別名である「三本松城ver」の2種類があり、各300円で販売されています。また、公益財団法人日本城郭協会が企画・製作する城カード「津和野城」も観光リフトで販売されています。

7. 城下町津和野の魅力と周辺観光

津和野は「山陰の小京都」として親しまれ、江戸時代の城下町の風情を色濃く残しています。メインストリートの殿町通りには掘割に錦鯉が泳ぎ、白壁の武家屋敷が並ぶ美しい町並みが続きます。森鴎外生家、西周旧宅、藩校養老館跡など多くの史跡があり、文学と哲学の町としても知られています。太皷谷稲成神社は約1,000本の朱い鳥居が並ぶ壮観な光景で有名で、城の鬼門にあたる方角に建てられた津和野のシンボルです。また、山麓には移築された馬場先櫓と物見櫓が現存し、往時の城下町の面影を今に伝えています。津和野川沿いの散策では四季折々の自然美を楽しめ、城と一体となった美しい景観を満喫できます。

8. 天空の城と四季の絶景

津和野城は「天空の城」として特に有名で、秋から冬にかけての朝霧に包まれた姿は幻想的な美しさを見せます。朝霧が城下町を覆い、山上の石垣だけが雲海に浮かんで見える光景は、まさに天空に浮かぶ城そのものです。秋には山城を彩るモミジやケヤキの紅葉が石垣の灰色と美しいコントラストを描き、山陰屈指の絶景スポットとして多くの写真愛好家を魅了しています。春は新緑、夏は深緑、冬は雪化粧と四季を通じて異なる表情を見せ、特に三十間台からの眺望は津和野観光のハイライトとなっています。また、タイミングが合えば「SLやまぐち号」の勇姿を山上から眺めることもでき、鉄道ファンにも人気の撮影スポットです。

9. アクセスと交通情報

津和野城へのアクセスは、JR山口線津和野駅が最寄り駅となります。駅から観光リフト乗り場までは徒歩約25分、または津和野町内バスを利用して「森」バス停下車徒歩10分です。車でのアクセスの場合は、中国自動車道六日市ICから約40分、または山口方面からは国道9号線経由でアクセス可能です。観光リフト周辺には駐車場も完備されており、観光バスでの来訪も可能です。津和野駅周辺にはレンタサイクルもあり、城下町散策と合わせてサイクリングでのアクセスも楽しめます。SLやまぐち号の運行日には新山口駅から津和野駅まで約2時間の鉄道旅を楽しめ、観光の醍醐味を味わえます。

10. 城めぐりのポイントと楽しみ方

津和野城を十分に楽しむためには、事前の情報収集と適切な装備が重要です。観光リフトを利用する場合は運行状況を事前に確認し、徒歩登城の場合は歩きやすい靴と十分な水分を準備しましょう。城内にはVRポイントが7か所設置されており、専用アプリ「ストリートミュージアムR」をダウンロードしておくと、江戸時代の城の威容をバーチャル体験できます。撮影には朝霧の時期(秋~冬の早朝)がベストで、天空の城の絶景を狙えます。また、城下町散策とセットで楽しむのがおすすめで、郷土料理のうずめめしやいなり寿司、地酒なども味わえます。年間を通じてライトアップイベントや築城700周年記念事業なども開催され、歴史ロマンあふれる山城体験を存分に楽しめます。

アクセスマップ

散歩記録

散歩記録準備中

御城印情報

御城印画像
価格: 津和野城ver:300円
三本松城ver:300円(別名版)
販売場所: ・太皷谷稲成神社
・津和野城跡観光リフト

スタンプ情報

スタンプ画像
設置場所: 津和野城跡観光リフト(リフト茶屋)
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