81.松山城
日本100名城基本情報
住所 | 愛媛県松山市丸之内1 |
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電話 | 089-921-4873(松山城総合事務所) |
築城年 | 1602年 |
営業情報
開館時間 | 9:00~17:00(季節により変動) |
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入場料 | 大人520円、小学生160円 |
休館日 | 12月第3水曜日(大掃除) |
1. 松山城の概要・歴史
松山城は愛媛県松山市丸之内に位置する日本100名城81番の城郭で、現存12天守の一つとして貴重な文化財です。慶長7年(1602年)に賤ヶ岳の七本槍の一人である加藤嘉明が築城を開始し、約四半世紀をかけて完成しました。江戸時代後期の安政元年(1854年)に再建された天守は、現存12天守の中で最も新しく、黒船来航の翌年に落成した江戸時代最後の完全な城郭建築として歴史的価値を持ちます。
2. 築城主と城主の変遷
松山城は加藤嘉明によって築城されました。嘉明は関ヶ原の戦いでの戦功により10万石から20万石に加増され、松山城築城に着手しました。寛永4年(1627年)に嘉明が会津に転封すると蒲生忠知が24万石で入城、寛永11年(1634年)に蒲生家が断絶した後、寛永12年(1635年)から松平(久松)家が15万石で入城し、明治維新まで12代にわたって居城としました。
3. 城の構造と特徴
松山城は標高132メートルの勝山山頂に本丸を置く平山城で、本丸・二之丸・三之丸の連郭式構造を持ちます。本丸北部の本壇には大天守と小天守・南隅櫓・北隅櫓を3棟の渡櫓で連結した連立式天守をなしています。二之丸から本丸にかけては韓国の倭城の防備手法である「登り石垣」があり、南側はほぼ完璧な状態で残存しています。本丸の石垣は最高部で17メートルの高さを誇り、四国最大の城郭として壮大な規模を誇ります。
4. 見どころとハイライト
松山城の最大の見どころは現存12天守の一つである大天守です。三重三階地下一階の層塔型天守で、内部では歴代城主の甲冑や刀剣が展示され、甲冑の試着体験も可能です。連立式天守群や21棟の重要文化財建造物、韓国の倭城技術を取り入れた登り石垣も必見です。天守最上階からは松山平野や瀬戸内海、石鎚山まで360度の絶景を一望できます。夜景スポットとしても有名で、日本夜景遺産に認定されています。
5. 現在の状況と整備
松山城は現在、城山公園として整備され、本丸・二之丸・三之丸全体が国の史跡に指定されています。平成18年(2006年)に日本100名城に、平成19年(2007年)に道後温泉とともに美しい日本の歴史的風土100選に認定されました。ロープウェイやリフトが整備され、東雲口から長者ヶ平を経由して本丸にアクセスできます。春には約300本の桜が咲く日本さくら名所100選にも選定されています。
6. アクセス方法
松山城へのアクセスは、JR松山駅から市内電車で大街道駅下車徒歩5分でロープウェイ・リフト乗り場に到着します。ロープウェイ・リフトで長者ヶ平まで約3分、そこから本丸まで徒歩約10分です。4つの登城道も整備されており、東雲道、黒門口道、県庁裏道、古町道から徒歩での登城も可能です。車の場合は松山城(喜与町)駐車場や城山公園駐車場を利用できます。
7. 日本100名城スタンプ・御城印
日本100名城スタンプは松山城天守きっぷ売り場に設置されています。天守きっぷ売り場の営業時間は9:00~札止めまでです。御城印は同じく天守きっぷ売り場で300円で販売されており、歴代城主4家(加藤家の蛇の目、蒲生家の左三ツ巴、松平家の三つ葉葵、久松家の星梅鉢)の家紋をあしらった美しいデザインが特徴です。御城印帳も2,700円で販売されています。
8. 天守観覧と展示内容
松山城天守は三重三階地下一階の構造で、各階には貴重な展示品が配置されています。一階には築城の歴史や城主の変遷、二階には甲冑や刀剣の展示、三階からは松山平野の絶景を楽しめます。現存する木造天守の内部構造も見どころで、急な階段や低い天井など当時の建築技術を体感できます。甲冑の試着体験コーナーもあり、武士気分を味わえます。
9. 周辺観光スポット
松山城周辺には多くの観光スポットがあります。日本最古の温泉として知られる道後温泉は路面電車で約20分、正岡子規の生家や坂の上の雲ミュージアムなど文学ゆかりの地も点在しています。二之丸史跡庭園では大井戸遺構や復元された茶室を見学でき、城山公園内の萬翠荘では大正時代の洋館建築を楽しめます。大街道商店街では松山の名物や土産物の購入も可能です。
10. 見学のポイント・注意事項
松山城見学では天守内の急な階段に注意が必要です。現存天守のため内部にエレベーターやトイレはありません。ロープウェイ・リフトの運行時間は季節により変動するため、事前確認をお勧めします。春の桜シーズンや紅葉の時期は特に美しく、夜間のライトアップも実施されます。車椅子でのアクセスは長者ヶ平と本丸広場で可能ですが、天守内の見学はできません。見学時間は約1時間30分程度を見込むとよいでしょう。
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