83.宇和島城
日本100名城基本情報
住所 | 愛媛県宇和島市丸之内1 |
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電話 | 0895-22-2832(宇和島城天守) |
築城年 | 1601年 |
営業情報
開館時間 | 3月~10月 9:00~17:00、11月~2月 9:00~16:00 |
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入場料 | 大人200円、高校生以下無料 |
休館日 | 年中無休 |
1. 宇和島城の概要・歴史
宇和島城は愛媛県宇和島市にある日本100名城83番の城郭で、現存12天守の一つとして貴重な文化財です。慶長元年(1596年)に藤堂高虎が中世の板島丸串城跡に入城し、慶長6年(1601年)に近世城郭として完成させました。寛文6年(1666年)頃に伊達2代藩主宗利によって現在の三重三階層塔型天守に建て替えられ、以降伊達家9代が明治維新まで居城としました。別名「鶴島城」と呼ばれ、1937年に国の史跡に指定されています。
2. 築城主と城主の変遷
宇和島城は藤堂高虎によって築城されました。高虎は慶長8年(1603年)に今治へ転封となり、その後富田信高を経て、慶長19年(1614年)に伊達政宗の庶長子秀宗が10万石で入封しました。このころ地名が板島から宇和島に改められたとされます。二代藩主宗利が寛文年間(1661~1673年)に城郭の大改修を行い、現在の天守もこの時期に建設されました。以降、伊達氏9代が治世を続け、幕末の四賢候の一人である8代藩主宗城まで続きました。
3. 城の構造と特徴
宇和島城は標高74メートルの丘陵に築かれた平山城で、上から見ると不等辺五角形の独特な縄張りを持ちます。本丸を中心に二ノ丸、藤兵衛丸、代右衛門丸、長門丸、井戸丸、三ノ丸が配置された梯郭式の構造です。東側に海水を引き込んだ水堀があり、西側が海に接する「海城」でもありました。天守は三重三階の層塔型で、高虎創建の複合式望楼型から寛文年間に現在の形に建て替えられました。石垣は高虎時代の古い部分と後の改修部分が混在しています。
4. 見どころとハイライト
宇和島城の最大の見どころは現存12天守の一つである三重三階の天守です。均整のとれた美しい層塔型天守で、内部の急な階段や大きな梁など江戸時代の建築技術を体感できます。現存する上り立ち門(薬医門)や各曲輪の石垣、特に長門丸の立派な石垣は必見です。天守からは宇和島市街地や宇和島湾を一望でき、城山郷土館では宇和島の歴史や伊達家ゆかりの品々を展示しています。
5. 現在の状況と整備
宇和島城は現在、城山公園として整備され、国の史跡および重要文化財として保護されています。2006年に日本100名城に選定され、天守と上り立ち門が現存建造物として残存しています。2016年には作事所跡などが史跡に追加指定されました。天守は年中無休で開館しており、高校生以下の観覧料が無料化されるなど、地域の文化財として市民に親しまれています。
6. アクセス方法
宇和島城へのアクセスは、JR予讃線宇和島駅から徒歩約15分で登城口に到着します。宇和島バス1番乗り場から約3分、「南予文化会館前」または「宇和島バスセンター」下車徒歩2分でも登城口にアクセス可能です。登城口から天守まで石段や坂道を約15分登る必要があります。城山下駐車場(普通車46台)が利用でき、開門時間は季節により変動します(3月~10月は6:00~18:30、11月~2月は6:00~17:00)。
7. 日本100名城スタンプ・御城印
日本100名城スタンプは宇和島城天守に設置されています。開館時間は3月~10月が9:00~17:00、11月~2月が9:00~16:00です。体の不自由な方など登城が困難な方に限り、シロシタでの押印も可能です。御城印(宇和島城登城記念印状)は天守のみで300円で販売されており、登城いただいた記念として現地でのみ購入可能で、郵送等での対応は行っていません。
8. 天守内部と展示内容
現存天守内部では、宇和島城や伊達家の歴史に関する展示が行われています。急な階段や低い天井など江戸時代の建築様式を体感でき、各階からは宇和島市街地や宇和島湾の景色を楽しめます。最上階からは360度の眺望が広がり、リアス式海岸の美しい宇和海を一望できます。城山郷土館(山里倉庫)では「うわじま伊達偉人展」を無料で見学でき、武器庫として使われていた建物の歴史も学べます。
9. 周辺観光スポット
宇和島城周辺には多くの観光スポットがあります。国指定名勝の天赦園は伊達家ゆかりの庭園で、伊達博物館では宇和島藩の歴史や伊達家の宝物を展示しています。宇和島市立歴史資料館では地域の歴史を学べ、住吉山公園砲台跡では幕末の海防遺跡を見学できます。宇和島の郷土料理である鯛めしや宇和島ちゃんぽんなどのグルメも楽しめ、宇和海の美しい景観も魅力です。
10. 見学のポイント・注意事項
宇和島城見学では登城路が急坂のため歩きやすい服装と靴での訪問をお勧めします。天守内部は現存建造物のため階段が急で、エレベーターはありません。開門時間に注意し、夕暮れ時のライトアップ撮影を予定している場合は閉門時間(17:00~18:30)前の下城が必要です。式部丸、代右衛門丸、長門丸など各曲輪の石垣もじっくり観察し、高虎時代と後の改修による石垣の違いを楽しんでください。見学時間は1~1.5時間程度を見込むとよいでしょう。
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