82.大洲城
日本100名城基本情報
住所 | 愛媛県大洲市大洲903 |
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電話 | 0893-24-1146(大洲市観光協会) |
築城年 | 1331年 |
営業情報
開館時間 | 9:00~17:00(札止め16:30) |
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入場料 | 大人500円 小人(中学生以下)200円 |
休館日 | 年中無休 |
1. 大洲城の概要・歴史
大洲城は愛媛県大洲市にある日本100名城82番の城郭で、元弘元年(1331年)に伊予国の守護として国入りした宇都宮豊房によって築城されたと伝えられます。当初は地蔵ヶ岳に築かれたことから地蔵ヶ岳城と呼ばれました。明治21年(1888年)に天守が解体されましたが、平成16年(2004年)に古写真や江戸期の木組模型「天守雛形」などの豊富な史料を基に、当時の工法を用いて木造で復元されました。
2. 築城主と城主の変遷
大洲城は宇都宮豊房により築城され、その後宇都宮氏が約250年間居城としました。天正13年(1585年)の豊臣秀吉の四国征伐後は小早川隆景、戸田勝隆と城主が変わり、文禄4年(1595年)に藤堂高虎が入城して近世城郭として大規模な整備を行いました。慶長14年(1609年)に脇坂安治が入城し、元和3年(1617年)から加藤貞泰が入城して以降、加藤氏が11代にわたって統治し明治維新を迎えました。
3. 城の構造と特徴
大洲城は肱川に突き出た標高約20メートルの地蔵ヶ岳に築かれた平山城です。本丸上段中央に四層四階の天守がそびえ、台所櫓と高欄櫓が多門櫓で連結される複連結式天守構造を持ちます。天守は明治期の古写真や「天守雛形」と呼ばれる江戸期の木組模型などの史料を基に正確に復元され、戦後初の木造復元四層天守として貴重な文化財となっています。現存する4棟の櫓は全て国の重要文化財に指定されています。
4. 見どころとハイライト
大洲城の最大の見どころは2004年に復元された木造四層四階の天守です。伝統工法を用いた復元は「平成の城普請」と呼ばれ、内部では復元過程の映像も見学できます。台所櫓、南隅櫓、高欄櫓、三の丸南隅櫓の4棟の現存櫓は国の重要文化財で、特に三の丸南隅櫓は内部公開もされています。天守からは肱川や大洲市街地の美しい景観を一望でき、観光列車「伊予灘ものがたり」への歓迎旗振りも名物です。
5. 現在の状況と整備
大洲城は現在、城山公園として整備され、城跡一帯が愛媛県指定史跡となっています。平成16年(2004年)の天守復元は市民による寄付活動が大きな力となり、総事業費13億円のうち5億円を市民募金で賄いました。2006年に日本100名城に選定され、現在も地域のシンボルとして愛され続けています。大洲城キャッスルステイという天守宿泊体験や各種イベントも開催されています。
6. アクセス方法
大洲城へのアクセスは、JR予讃線伊予大洲駅から徒歩約25分、車で約5分です。市内循環バス「ぐるりんおおず」で「大洲城前」下車徒歩約5分、または各路線バスで「大洲本町」下車徒歩約10分でアクセス可能です。松山自動車道大洲ICから約10分の距離にあります。駐車場は肱南駐車場や本町駐車場を利用でき、レンタサイクルも伊予大洲駅観光案内所で借りることができます。
7. 日本100名城スタンプ・御城印
日本100名城スタンプは大洲城天守1階と台所櫓に設置されています。営業時間は9:00~17:00(札止め16:30)で、年中無休です。御城印は大洲城グッズコーナーで300円で販売されており、通常版のほか期間限定で「さくら御城印」(500円)なども販売されています。大洲和紙を使用した御城印や加藤家武将印、御城印帳(2,000円~2,300円)なども購入可能です。
8. 天守内部と展示内容
復元された木造天守内部では、大洲城の歴史や復元過程を紹介する展示があります。各階には築城の歴史、城主の変遷、復元工事の様子などが展示され、天守4階からは360度の大パノラマを楽しめます。檜の香りが漂う城内では築城当時の雰囲気を感じることができ、鉄砲穴からは当時の武士の視点で外を眺めることも可能です。天守の梁の上には大工さんが験を担いで置いたネズミの置物もあります。
9. 周辺観光スポット
大洲城周辺には多くの観光スポットがあります。国指定名勝の臥龍山荘は大洲城との共通観覧券もあり、茶室や庭園を楽しめます。大洲の伝統的な街並みが残る城下町散策や、夏季には肱川の鵜飼いも楽しめます。冨士山公園からは大洲城の全景を撮影でき、ポコペン横丁では昭和レトロな雰囲気を味わえます。観光列車「伊予灘ものがたり」の歓迎旗振りイベントも人気です。
10. 見学のポイント・注意事項
大洲城見学では木造復元天守の階段が急なため注意が必要です。内部にエレベーターはなく、車椅子での天守見学は困難です。毎月第3土曜日午後2時からは大洲藩鉄砲隊の演武が本丸で開催され、観覧無料です。観光列車の歓迎旗振りは運行日に合わせて実施されるため、事前に確認することをお勧めします。見学時間は約1時間程度を見込み、肱川橋からの天守撮影スポットもお見逃しなく。
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関連リンク
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御城印情報

スタンプ情報

大洲城台所櫓