77.高松城

77.高松城

日本100名城

基本情報

住所 香川県高松市玉藻町2-1
電話 087-851-1521
築城年 1588年(天正16年)

営業情報

開館時間 ■4月~9月:西門5:30~18:00、東門7:00~18:00
■10月~3月:西門7:00~17:00、東門8:30~17:00
入場料 ■大人(16歳以上):200円
■小人(6歳以上16歳未満):100円
※6歳未満無料、1月1日~3日無料開放
休館日 12月29日~12月31日

1. 高松城の概要と歴史

高松城は香川県高松市玉藻町にある日本の城で、別名「玉藻城」として親しまれています。豊臣秀吉の四国制圧後、1587年(天正15年)に讃岐一国の領主となった生駒親正が、「野原」と呼ばれた瀬戸内海に面した港町に1588年(天正16年)から築城を開始し、1590年(天正18年)に完成させました。瀬戸内海に直接面した海城として設計され、日本三大水城の筆頭に数えられる全国最大級の海城です。現在見られる遺構は、江戸初期に徳川光圀の兄である松平頼重によって大改修されたものです。

2. 築城者・生駒親正の功績

生駒親正(1526-1603)は美濃出身の武将で、織田信長・豊臣秀吉に仕えて数々の戦功を挙げました。賤ヶ岳の戦いや小牧・長久手の戦いで活躍し、近江高島、伊勢神戸、播磨赤穂の城主を経て讃岐一国12万6千石の大名となりました。最初は引田城、次に聖通寺城に入城しましたが、いずれも手狭で不便を感じ、新たに高松城の築城を決断しました。親正は築城と同時に地名を「高松」と改め、城下町の発展に力を注ぎました。

3. 松平氏の改修と発展

1639年(寛永16年)に生駒騒動により生駒氏が転封となると、1642年(寛永19年)から水戸藩初代藩主徳川頼房の子である松平頼重が高松藩主として入城しました。頼重は1644年(正保元年)から城の大改修に着手し、特に1670年(寛文10年)には小倉城を模した南蛮造(唐造)の天守を再建しました。この天守は三重四階地下一階で、最上階が三階よりも張り出した独特の構造でした。頼重の改修により三重の堀すべてに海水が引き込まれ、真の海城として完成しました。

4. 城郭構造と縄張り

高松城は輪郭式平城で、本丸を中心に二の丸、三の丸、北の丸、東の丸、桜の馬場、西の丸が時計回りに配置され、三重の堀で囲まれていました。最大の特徴は瀬戸内海に直接面し、外濠・中濠・内濠すべてに海水を引き込んだ本格的な海城であることです。城内に直接軍船が出入りでき、水軍の運用も視野に入れた設計でした。縄張りは黒田孝高(官兵衛)が手掛けたとされ、海上封鎖が困難で水攻めや水断ちが使えないため、戦時の籠城や物資搬入に有利な構造でした。

5. 現存建造物と重要文化財

高松城では北の丸月見櫓、艮櫓(うしとらやぐら)、水手御門、渡櫓の4棟が現存し、1947年(昭和22年)に国の重要文化財に指定されています。月見櫓は北の丸最北端に位置する三重三階の総塗籠で、瀬戸内海の監視のため1676年(延宝4年)頃に建築されました。艮櫓は1677年(延宝5年)に東の丸北東隅に建築された三重三階の櫓で、1967年(昭和42年)に現在地の桜の馬場に移築されています。水手御門は海に向かって開いた薬医門で、藩主が小舟で御座船に乗り換える際に使用されました。

6. 披雲閣と庭園

披雲閣は高松城内の藩主邸宅跡地に建築された和風建築で、旧松平家高松別邸として使用されていました。江戸時代には現在の2倍ほどの規模があり、藩の政庁及び藩主の住居として機能していましたが、明治時代に老朽化のため取り壊されました。現在の披雲閣は1917年(大正6年)に再建されたもので、2012年(平成24年)に国の重要文化財に指定されています。付属する庭園は国の名勝に指定され、日本庭園の美しさの中に南国のソテツが混在する独特の景観を見せています。

7. 天守の歴史と復元計画

高松城の天守は生駒氏時代の三重望楼型天守から、松平頼重により1670年(寛文10年)に三重四階地下一階の南蛮造に改築されました。この天守は小倉城、岩国城と同様の唐造りで、「讃州さぬきは高松さまの城が見えます波の上」と謡われるほど瀬戸内海に威容を誇っていましたが、1884年(明治17年)に老朽化により解体されました。現在、高松市では天守復元に向けた取り組みが続けられており、1882年撮影の貴重な古写真が2005年にイギリス・ケンブリッジ大学で発見されるなど、資料収集が進められています。

8. 玉藻公園としての整備

高松城跡は昭和時代に「玉藻公園」として整備され、市民や観光客に親しまれています。玉藻の名は万葉集で柿本人麻呂が讃岐国の枕詞に「玉藻よし」と詠んだことに由来し、この一帯の海が「玉藻の浦」と呼ばれていたことによります。公園内には城の遺構のほか、桜、ツツジ、梅などが植えられ、四季折々の美しさを楽しめます。毎年春には植木市、秋には菊花展が開催され、地域の文化活動の拠点としても活用されています。

9. 鯛願成就と水城体験

高松城の堀には海水が引き込まれているため、真鯛をはじめとする海水魚が生息しています。来園者は「鯛願成就(大願成就)」として鯛に餌やりを楽しむことができ、願い事をしながら餌を投げ、自分が投げた餌を鯛が食べると願いが叶うとされています。また、江戸時代の舟を再現した「玉藻丸」による堀巡りツアーも人気で、1日9便運航され、船頭のガイド付きで水城の魅力を異なる角度から体験できます。これらの体験は高松城が海城であったことを実感できる貴重な機会となっています。

10. アクセスと観光情報

高松城(玉藻公園)は交通アクセスが非常に良く、JR「高松駅」から徒歩約3分、ことでん「高松築港駅」から徒歩約1分の立地にあります。公園専用の無料駐車場も57台分用意されており、車でのアクセスも便利です。開園時間は季節により異なり、4月〜9月は5:30〜19:00、10月〜3月は7:00〜17:00となっています。入園料は大人200円、子供100円とリーズナブルで、1月1日〜3日は無料開放されます。御城印(300円)や日本100名城スタンプも設置されており、城郭ファンの記念品収集にも対応しています。

アクセスマップ

散歩記録

散歩記録準備中

御城印情報

御城印画像
価格: 300円
販売場所: 玉藻公園東西料金所
披雲閣内玉藻公園管理事務所窓口

スタンプ情報

スタンプ画像
設置場所: 玉藻公園西入口駐車場そば
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