65.月山富田城

65.月山富田城

日本100名城

基本情報

住所 〒692-0403 島根県安来市広瀬町富田
電話 0854-32-2767(安来市立歴史資料館)
築城年 平安時代後期

営業情報

開館時間 常時開放
入場料 無料
休館日 年中無休

1. 月山富田城の概要と歴史的意義

月山富田城は島根県安来市広瀬町富田にある日本100名城65番の山城です。標高約190メートルの月山を中心に、飯梨川に向かって馬蹄形に展開する総面積約70万平方メートル(東京ドーム15個分)の巨大な山城で、戦国時代には山陰の覇者・尼子氏の居城として中国地方の政治・軍事の中心となりました。平安時代後期に平景清が最初に城地としたとされ、その後室町時代から戦国時代にかけて京極氏、尼子氏が居城し、江戸時代初期まで山陰地方の要衝として機能した歴史ある名城です。

2. 戦国大名尼子氏の興亡と城の変遷

月山富田城の歴史は尼子氏の興亡と深く結びついています。1395年(応永2年)に京極氏の守護代として尼子持久が入城し、1486年(文明16年)に尼子経久が戦国大名として京極氏から独立して以降、尼子氏代々の居城となりました。経久から義久まで六代にわたって尼子氏が居城し、最盛期には山陰・山陽十一州を支配する大勢力を築きました。しかし1566年(永禄9年)に毛利元就の攻撃を受け、一年半の籠城戦の末に開城し尼子氏は滅亡。その後毛利氏、吉川氏を経て、関ヶ原の戦い後に堀尾吉晴が入城し近世城郭へと大改修されました。

3. 山中鹿介幸盛と七難八苦の逸話

月山富田城と切り離せないのが、尼子氏の忠臣として名高い山中鹿介幸盛の存在です。安来市出身の鹿介は「願わくは我に七難八苦を与えたまえ」と三日月に祈ったという逸話で有名で、尼子氏滅亡後も主家再興のために生涯を捧げた忠義の武将として語り継がれています。城内の太鼓壇には鹿介の銅像が建立され、本丸には記念碑も設置されています。「山陰の麒麟児」と呼ばれた鹿介の物語は戦前の教科書にも掲載され、現在も地域のヒーローとして親しまれています。

4. 城郭構造と防御システム

月山富田城は標高190メートルの月山山頂に本丸を置き、中腹に山中御殿、山麓に居館を配した複郭式山城です。菅谷口、御子守口、塩谷口の3方面からしか攻められない地形を活かし、全体で約500もの曲輪を配置した巨大な要塞でした。特に本丸への登城道である「七曲り」は急峻な坂道で、攻め手を横から攻撃できる横矢掛かりの構造となっており、一度も落城したことのない難攻不落の城として知られています。石垣、切岸、堀切などの防御設備が巧妙に配置され、自然地形を最大限に活用した戦国屈指の山城として評価されています。

5. 主要な見どころと遺構

城内には多くの見どころが点在しています。まず千畳平は有事の際の城兵集合場所として使われた広大な曲輪で、現在は桜の名所としても親しまれています。隣接する太鼓壇には山中鹿介の銅像があり、時間を知らせる太鼓櫓があったとされます。中腹の山中御殿は尼子氏の居住空間で、石垣で囲まれた広い平坦地が残っています。本丸へと続く七曲りは月山富田城のシンボル的存在で、急峻な石段が印象的です。本丸には山中鹿介記念碑と勝日高守神社があり、城内随一の眺望を楽しめます。

6. 日本100名城スタンプと御城印情報

日本100名城のスタンプは、城跡麓にある安来市立歴史資料館に設置されています。開館時間は9:30~17:00で、休館日(毎週火曜日、祝日の場合は翌日)は玄関前に置かれているため、いつでもスタンプを押すことができます。御城印は安来市立歴史資料館、道の駅 広瀬・富田城、安来市観光案内所で販売されており、通常版300円のほか、特別版や限定版(400円~500円)も用意されています。城内の精巧なジオラマ模型も資料館で見学でき、登城前の予習に最適です。

7. アクセスと駐車場情報

月山富田城へのアクセスは、車の場合は山陰自動車道安来ICから約15分で到着します。JRを利用する場合は、JR安来駅または荒島駅からイエローバス(広瀬行き)に乗車し、「月山入口」バス停下車徒歩約1分です。駐車場は安来市立歴史資料館と道の駅の共通駐車場(普通車54台、大型車2台)が無料で利用でき、城跡中腹にも小規模な駐車場(15台)があります。中腹駐車場を利用すると本丸まで約30分で到達できますが、道幅が狭いため運転には注意が必要です。

8. 登城ルートと所要時間

登城には複数のルートがありますが、主要な見どころを巡るには安来市立歴史資料館からのルートがおすすめです。ふもとから本丸まで約1時間、中腹の駐車場からなら約30分の登山となります。千畳平から太鼓壇、山中御殿を経て七曲りを登り、三の丸、二の丸を通って本丸に至るルートが一般的です。城内はアップダウンが多く足元が不安定な箇所もあるため、歩きやすい靴での散策を推奨します。また城内には自動販売機がないため、特に夏季は事前の水分補給を忘れずに行いましょう。

9. 周辺観光スポットとおすすめコース

月山富田城周辺には多くの魅力的な観光スポットがあります。徒歩圏内には道の駅 広瀬・富田城があり、地元特産品や軽食が楽しめます。車で約15分の距離には日本庭園で有名な足立美術館があり、セットで訪問する観光客も多数います。また城下町だった広瀬の街並みには、老舗酒蔵の吉田酒造や伝統工芸の広瀬絣伝習所もあり、歴史と文化を感じられる一日コースとして人気です。山中鹿介関連の史跡巡りも楽しく、誕生地の山中屋敷跡や三日月に祈ったとされる三笠山なども近隣にあります。

10. 城めぐりのポイントと楽しみ方

月山富田城を十分に楽しむポイントは事前の予習と適切な装備です。安来市立歴史資料館でジオラマ模型や資料を見学してから登城すると、城の全体像や歴史背景がよく理解できます。ガイド付きツアー(定時ガイド:4~11月の毎週土曜10~12時、個別ガイド:要予約)を利用すると、専門的な解説が聞けてより深く城を理解できます。季節では秋の紅葉時期が特に美しく、四季を通じて異なる表情を見せます。また本丸からの眺望は素晴らしく、晴れた日には遠く日本海まで望むことができ、戦国時代の城主の気分を味わえる特別な体験となります。

アクセスマップ

散歩記録

散歩記録準備中

御城印情報

御城印画像
価格: 通常版:300円
特別版・限定版:400円~500円
販売場所: ・安来市立歴史資料館
・道の駅 広瀬・富田城
・安来市観光案内所

スタンプ情報

スタンプ画像
設置場所: 安来市立歴史資料館
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