31.新発田城
日本100名城基本情報
住所 | 新潟県新発田市大手町6丁目 |
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電話 | 0254-22-9534(文化行政課) |
築城年 | 1598年(慶長3年)、完成は1654年(承応3年) |
営業情報
開館時間 | 9:00〜17:00(11月のみ16:30まで) |
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入場料 | 無料 |
休館日 | なし(冬期閉鎖期間を除く) |
1. 新発田城の歴史と築城背景
新発田城は、戦国時代に上杉謙信の父長尾為景と対等に渡り合った新発田氏の居館跡に築かれました。1597年(慶長2年)に溝口秀勝が6万石で新発田に入封し、翌年から新たな縄張りで築城を開始。3代溝口宣直の時代の1654年(承応3年)に城郭が完成し、明治まで溝口家12代の居城として栄えました。平城として設計され、加治川を外堀として利用した堅固な造りが特徴です。
2. 国宝級の現存建造物
新発田城には江戸時代からの貴重な現存建造物が残されています。本丸表門と旧二ノ丸隅櫓は国の重要文化財に指定されており、新潟県内で江戸時代の城郭遺構が残る唯一の城です。これらの建造物は400年以上の歴史を持ち、当時の建築技術の高さを物語っています。表門は城の正面玄関として格式高い造りとなっており、隅櫓は二重櫓として城の防御の要でした。
3. 全国唯一の三階櫓と独特の建築美
新発田城最大の特徴は、2004年に復元された三階櫓です。全国で唯一、丁字型の屋根に3匹の鯱を配した独特の構造を持ち、実質的な天守の役割を果たしていました。この特異な意匠は他に例がなく、新発田城の象徴となっています。また、同時に復元された辰巳櫓は、赤穂義士堀部安兵衛の運命を決めたといわれる歴史的に重要な建造物です。白と黒が美しい海鼠壁の仕上げも北国の城らしい特色です。
4. 美しい石垣と建築技法
新発田城の石垣は「切込はぎ」と呼ばれる精密な技法で築かれています。石材を丁寧に加工し、隙間なく積み上げたこの技法は美観を重視した高度な石積み技術で、江戸時代中期以降の発達した築城技術を示しています。本丸表門側にのみ前面乱積みの石垣が用いられ、他は腰巻石垣や土居で構成される独特の構造となっています。この石垣は400年以上の風雪に耐え、当時の技術力の高さを現代に伝えています。
5. 堀部安兵衛との深い縁
新発田城と切っても切れない関係にあるのが、赤穂四十七士の一人である堀部安兵衛(中山安兵衛)です。新発田で生まれ育った安兵衛は、江戸での高田馬場の決闘で名を上げ、のちに赤穂浪士として忠臣蔵の物語に名を残しました。城の表門前には1984年に建立された安兵衛の銅像があり、その眼差しは故郷を離れた江戸の方向を向いています。
6. 四季折々の美しい風景
新発田城は一年を通じて美しい風景を楽しめる名所です。春には城址公園に植えられた360本の桜が咲き誇り、ぼんぼりが設置されて夜桜見物も楽しめます。お堀に映る桜とライトアップされた城郭のコラボレーションは絶景です。夏には緑豊かな風景、秋には紅葉、冬には一面の雪景色と、四季それぞれに異なる表情を見せます。
7. 現代に続く軍事的役割
新発田城の特異な点として、現在も城郭跡の大部分が陸上自衛隊新発田駐屯地として使用されていることが挙げられます。明治時代から軍事施設として利用され続けており、このため三階櫓の内部見学はできませんが、城と現代の軍事施設が共存する珍しい光景を見ることができます。
8. 城下町としての魅力
新発田城を中心とした城下町新発田には、多くの歴史的見どころが点在しています。足軽長屋(国重要文化財)、清水園など、江戸時代から近代にかけての建造物が保存されています。また、月岡温泉をはじめとする温泉地も近く、歴史散策と温泉を組み合わせた観光も楽しめます。
9. アクセスと見学情報
新発田城へのアクセスは、JR新発田駅から徒歩約25分、または日本海東北自動車道聖籠新発田ICから車で約10分と良好です。163台収容の無料駐車場があり、車でのアクセスも便利です。入場料は無料で、事前予約も不要なため、気軽に訪問できます。
10. 100名城スタンプと御城印
新発田城では2021年7月から御城印と日本100名城城カードの販売が開始されました。販売場所は表門前の安兵衛茶屋(4月〜11月)で、冬期閉鎖中は新発田駅前の観光情報センターで入手できます。価格はそれぞれ300円で、100名城スタンプも同様の場所で押印できます。
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