23.小田原城
日本100名城基本情報
住所 | 神奈川県小田原市城内町 |
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電話 | 0465-23-1373(小田原城天守閣) |
築城年 | 15世紀中頃(大森氏)、1495年(北条早雲) |
営業情報
開館時間 | 9:00-17:00(入館は16:30まで) |
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入場料 | 一般510円、小中学生160円 |
休館日 | 12月第2水曜日、12/31、1/1 |
1. 小田原城の概要・見どころ
小田原城は、室町時代に西相模に進出した大森氏が築いた城郭が前身とされます。15世紀の中頃に造られたのではないかと考えられています。 戦国時代、小田原城を本拠に関東一円を支配した戦国大名が北条氏(後北条氏とも言う)です。歴代当主五人は、北条五代と呼ばれています。 現在の天守閣は1960年に復元されたもので、城址公園として整備され、関東有数の観光地となっています。
2. 歴史・沿革
15世紀末、伊勢宗瑞(後の北条早雲)が小田原に進出し、以後、北条氏が5代約100年にわたって関東での勢力を拡大していきました。 永禄11年(1568年)甲斐国の武田信玄は駿河今川領国への侵攻を開始し(駿河侵攻)、後北条氏は甲相同盟を破棄し越後上杉氏との越相同盟を結び武田方に対抗した。 天正18年(1590)、石垣山(一夜城)の築城をはじめとする秀吉の小田原攻めにより北条氏は滅亡し、戦国時代が終焉を迎えました。
3. 築城・構造の特徴
最大の特徴は、豊臣軍に対抗するために作られた広大な外郭である。八幡山から海側に至るまで小田原の町全体を総延長9キロメートルの土塁と空堀で取り囲んだものであり、後の豊臣大坂城の惣構を凌いでいた。 小田原城は中核部が二の丸総堀、三の丸総堀、総構堀によって三重に囲われた構造となっている。 この総構は日本最大規模を誇り、現在も一部が現存しています。
4. 北条氏の治世と文化
明応4年(1495)、関東で理想の国家を作ろうと、大森氏を退け、北条早雲が伊豆韮山から小田原城に入りました。以後、北条氏は小田原を拠点として、多くの人材を上方から招き、産業を興し、着々と勢力を伸ばしていきました。 三代目氏康の時代には城下町の形態も整えられ、小田原は関東における政治、経済、産業、文化の中心として繁栄しました。 北条氏は善政で知られ、関東の民衆から支持されていました。
5. 豊臣秀吉の小田原攻め
天下統一の機運が高まる中、四代氏政・五代氏直は、豊臣秀吉軍の攻撃に備えて町全体を取り囲む巨大な総構を築きましたが、天正18年(1590)、約18万の大軍に小田原を包囲され、約100日に及ぶ籠城戦の後、小田原城を開城し、北条氏は滅亡しました。 豊臣秀吉は小田原城向かいの「石垣山城」を築城し、完成したら小田原城を遮る樹木を伐採して一夜にして築城したかのように見せ、小田原城に立てこもる北条方を驚かせた伝説があります。
6. 江戸時代の小田原藩
北条氏滅亡後、徳川家康に従って小田原攻めに参陣した大久保氏が城主となり、城は近世城郭の姿に改修されました。 貞享3年(1686)に再び大久保氏が城主となり、小田原城は東海道で箱根の関所を控えた関東地方の防御の要として幕末に至りました。 江戸時代を通じて「江戸の西の守り」として重要な役割を果たしました。
7. 廃城から復元まで
小田原城は、明治3年(1870)に廃城となり、明治5年までに城内の多くの建物は解体されました。 大正12年(1923)9月の関東大震災により御用邸のほか石垣もほぼ全壊し、江戸時代の姿は失われてしまいました。 昭和35年(1960)5月には廃城以来90年ぶりに市民待望の天守閣が復興されました。続いて昭和46年(1971)3月に常盤木門が、平成9年10月に銅門、平成21年3月には馬出門が完成しました。
8. 現在の施設・見学ポイント
現在の小田原城天守は、1960年に再建されたもので、城郭の構造や歴史的背景を学べる資料が展示されています。見学の際は、天守閣からの素晴らしい眺望もお楽しみください。晴れた日には相模湾や丹沢山地を一望でき、自然と歴史が交差する瞬間を体感することができます。 公園内には戦国時代に活躍した風魔忍者をモチーフとして忍者の体験ができる「小田原城NINJA館(歴史見聞館)」などもあり、お子様連れで訪れても楽しめるエリアとなっています。
9. 日本100名城・御城印について
日本100名城のスタンプは小田原城天守閣1階に設置されており、開館時間内に押印できます。 江戸時代版と戦国時代版の2種類の御城印があり、江戸時代版は後期大久保氏の家紋と、歴代から崇敬された摩利支天の梵字を、戦国時代版は小田原北条氏の家紋をあしらっております。 難攻不落の小田原城と新幹線がコラボした「東海道新幹線特別御城印」もEX旅先予約にて販売されています。
10. アクセス・観光情報
小田原城へのアクセスは非常に便利です。東京駅から小田原駅までは、JR東海道線で約80分。駅からは徒歩約10分で小田原城へ行くことができ、観光のための時間もたっぷり確保できます。 小田原城址公園には、一般駐車場はありません。周辺の有料駐車場をご利用ください。 小田原城城址公園は桜や藤をはじめとした様々な花が咲き誇ったり、樹齢500年を超えるような巨木も見られたりする点も魅力です。