115.名胡桃城
続100名城基本情報
住所 | 群馬県利根郡みなかみ町下津3462-2 |
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電話 | 0278-62-0793(名胡桃城跡案内所) |
築城年 | 室町時代(明応元年・1492年)名胡桃館 天正7年(1579年)名胡桃城 |
営業情報
開館時間 | 9:00~16:00(名胡桃城址案内所) |
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入場料 | 無料 |
休館日 | 木曜日・年末年始 |
1. 名胡桃城の歴史
名胡桃城の歴史は、室町時代の明応元年(1492年)に沼田氏の一族である名胡桃氏が館を築いたことに始まる。天正7年(1579年)、武田家臣であった真田昌幸は主君の命を受け名胡桃館を攻略し、名胡桃城を築いた。真田氏は翌年、調略により沼田城も手中に納めている。天正17年(1589年)11月3日、沼田城代の北条家臣猪俣邦憲が、真田氏の名胡桃城代鈴木重則を謀略によって城外におびき出し、名胡桃城を占領した。この事件に激怒した豊臣秀吉は、私戦を禁じた惣無事令に違反する行いとして、小田原北条氏に対し宣戦布告し、小田原征伐のきっかけとなった。
2. 名胡桃城の構造と特徴
利根川と赤谷川の合流地点の東西の右岸の段丘上に築城された城で、三方が絶壁となっている天然の要塞に作られた山城である。本丸、二の丸、三の丸はそれぞれ堀切によって区切られており木橋で繋がれていた。本丸は赤谷川と湯舟沢の河岸段丘で守られている。名胡桃城址の般若郭には古い居館の址が明らかとなり、掘っ建て柱による建物20ケ所が確認されており、これは名胡桃氏の居館であったと推定されている。
3. 現在の名胡桃城
現在は群馬県指定史跡「名胡桃城址」として整備されており、国道17号に面した城郭入口に名胡桃城址案内所がある。NHK大河ドラマ「真田丸」の放映に伴い、平成27年(2015年)6月から12月にかけて、土塁などの一部を復元する保存整備工事が行われた。本郭、二の郭、三の郭、般若郭、物見郭の遺構が良好な状態で残されており、解説板が設置されている。般若郭(名胡桃館跡)が駐車場となっており、月夜野バイパスが城を分断しているため、アクセスは非常に良好である。
4. 名胡桃城の文化的意義
名胡桃城は真田昌幸の沼田城の支城として、また1590年の小田原征伐の誘因となったことで歴史的に著名である。真田氏にとってこの城は、沼田城に対する前線基地として重要な拠点であった。天正17年の名胡桃城事件は、豊臣秀吉による全国統一の最終段階において決定的な役割を果たし、戦国時代の終焉を告げる重要な事件となった。小田原征伐後に真田氏の沼田領が安堵されると、名胡桃城は廃城となったが、実際に使用されたのは約10年間という短期間ながら、日本史上極めて重要な役割を担った城である。
5. 名胡桃城の見どころ
馬出しや三日月堀、土塁跡などの当時の遺構が確認されており、本郭から曲がりくねった土橋を渡ると、ささ郭、袖郭、物見郭と続く連郭式の縄張りを体感できる。袖郭からの眺めは良好で、物見郭と合わせて敵の動きをすばやく察知できる構造となっている。名胡桃城址案内所では資料などが展示されており、歴史ボランティアガイドによる案内も受けられる。御城印は和紙タイプと檜タイプの2種類が販売されている。
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