4.弘前城
日本100名城基本情報
住所 | 青森県弘前市下白銀町(弘前公園内) |
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電話 | 0172-33-8733(一般財団法人弘前市みどりの協会) |
築城年 | 1611年 |
営業情報
開館時間 | ●有料区域:9:00~17:00(4/1~11/23)● さくらまつり期間:7:00~21:00 ●天守:9:00~17:00(4/1~11/23) |
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入場料 | ●弘前城本丸・北の郭:大人320円、子供100円 ●共通券(本丸・植物園・藤田記念庭園):大人520円、子供160円 |
休館日 | ●天守:11/24~3/31(冬季閉館) ●有料区域:11/24~3/31は無料開放 |
歴史と概要
弘前城は、津軽統一を成し遂げた津軽為信によって1603年(慶長8年)に計画され、二代藩主津軽信枚が1610年(慶長15年)に築城に着手し、翌1611年(慶長16年)に完成した津軽氏の居城です。当初は鷹岡城と呼ばれていましたが、後に弘前城と改称されました。以後廃藩に至るまでの260年間、津軽藩政の中心地として機能し、津軽地方の政治・経済・文化の拠点となりました。
築城の背景
津軽為信は南部氏に臣従していましたが、豊臣秀吉の小田原征伐の際に南部氏に先駆けて所領安堵の朱印状を受けることで津軽地方の支配者となりました。関ヶ原の戦いでは東軍に付き、その功績により徳川家康から2千石の加増を受けて4万7千石の弘前藩が成立しました。当初は堀越城を居城としていましたが、軍事的に不向きであることから、より要害堅固な現在の地に新城の築城を決定しました。
現存天守と重要文化財
弘前城の最大の見どころは、東北地方で唯一の現存天守です。現在の天守は1810年(文化7年)に再建されたもので、三層三階の層塔型天守として国の重要文化財に指定されています。
天守の特徴 元々の五層天守は1627年(寛永4年)に落雷により焼失しました。現在の天守は、蝦夷地警備の功績により幕府から「天守櫓移築」の許可を得て建設されました。東面・南面には破風や石落としなどの装飾を施す一方、西面・北面は簡素な造りとなっており、これは幕府の目を欺くための工夫とされています。
現存する文化財 天守以外にも、3つの櫓(辰巳櫓・丑寅櫓・未申櫓)と5つの城門(追手門・東門・南内門・東内門・亀甲門)が現存し、すべて国の重要文化財に指定されています。これらの建造物群は、江戸時代の城郭建築を今に伝える貴重な文化遺産です。
城郭の構造と特徴
弘前城は津軽平野に位置する梯郭式平山城で、本丸、二の丸、三の丸、四の丸、北の郭、西の郭の6つの郭から構成されています。創建当初の規模は東西612メートル、南北947メートル、総面積38万5200平方メートルに及ぶ壮大なものでした。城の特徴的な構造として、雪国ならではの「下屋根」を持つ門や、敵の直進を阻む「桝形」と呼ばれる防御システムが挙げられます。
弘前さくらまつりと桜の名所
弘前城が全国的に有名になったのは、何といっても桜の美しさです。明治末期頃から市民による桜の寄贈が盛んになり、現在では約2,600本の桜が園内を彩ります。
桜の特徴 ソメイヨシノ、シダレザクラ、八重桜など多品種の桜が植栽され、開花時期が微妙にずれることで長期間にわたって花見を楽しむことができます。特に西濠の桜のトンネルや、花筏(はないかだ)で有名なお濠の桜は圧巻の美しさです。
弘前さくらまつり 毎年4月下旬から5月上旬に開催される弘前さくらまつりには、日本全国から約200万人の観光客が訪れます。夜間ライトアップされた桜と天守の共演は、まさに日本の美を象徴する光景として多くの人々を魅了しています。
現在進行中の石垣修理事業
弘前城では現在、本丸石垣の修理事業が進行中です。石垣の劣化により天守が移動(曳家)され、普段は見ることのできない角度から天守を眺められる貴重な機会となっています。この「100年ぶりの石垣修理」は令和7年春頃まで続く予定で、工事期間中の特別な景観も見どころの一つです。
四季を通じた楽しみ
弘前城は春の桜だけでなく、四季を通じて異なる魅力を持っています。
春:桜まつりと満開の桜
夏:緑豊かな公園散策
秋:菊と紅葉まつり、色鮮やかな紅葉
冬:雪燈籠まつり、雪化粧した天守と幻想的な雪景色
周辺の見どころ
弘前城周辺には、洋館群や藤田記念庭園、津軽藩ねぷた村など魅力的な観光スポットが点在しています。また、有形文化財に指定された建物を利用したスターバックス弘前公園前店なども話題となっており、弘前城を中心とした城下町散策が楽しめます。
アクセス・見学情報
JR弘前駅から徒歩約25分、またはバスで約15分の「市役所前」下車。弘前駅前からは100円循環バスも運行されています。周辺には有料駐車場も完備されており、車でのアクセスも便利です。現存天守を持つ貴重な城郭として、歴史ファンのみならず多くの観光客に愛され続けています。
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